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2022/06/07
2022/08/19
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FreeCADでオジリナルのネジ溝で無くてよいなら、「Fasteners」というエクステンション・ワークベンチを使うことで簡単に規格物のオネジ・メネジの形状を作成することができます。ここでは簡単にFreeCADへの導入と使い方をメモとして紹介しておきます。
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Fastenersワークベンチは有志の方が提供している外部のワークベンチですので、FreeCADデフォルトでは利用できない機能です。参考|FreeCAD Fasteners Workbench - Githubまずは、FreeCADでFastenersワークベンチを使えるようにします。公式にも書いてあるように、FreeCADのv0.17.9940以降からはAddons Manager (アドオンマネージャ)
からワークベンチが追加できるようになっています。なお、現行ではFreeCAD v.019が安定版として提供されておりますが、それよりちょっと古いv.018だと、以下のようにアドオンマネージャを更新出来ずにスタックするような症状がみられる場合があります。...Wikiのデータベースに同期するためのファイルローダーのスクリプトにバグがあるそうなので、この症状が出たら、大人しくFreeCAD v0.19にアップグレードすることが推奨されます。アドオンマネージャが問題なくライブラリ更新されると、追加アドオンの候補に[Fastenersワークベンチ]
が選択可能になっていると思います。Fastenersを選択し、[選択をインストール/更新する]
ボタンを押すとインストールが自動で進みます。アドオンをインストールしたら、一度FreeCADを閉じて、プログラムを起動し直すとFastenersワークベンチが追加されています。
基礎からのFreeCAD 三訂版 (I/O BOOKS) FreeCAD入門 FreeCADの使い方 いろんな物を作りながら3DCADを学ぼう!: 3Dプリンターでの印刷も掲載 図面の描き方がやさしくわかる本 Fastenersワークベンチを使ってみる
ではFastenersワークベンチに切り替えて簡単に使ってみたいと思います。Fastenersワークベンチでは、メジャーな工業規格のネジ形状をほとんど網羅しており、お目当てのネジ規格を選択して、形状パラメータを打つことで簡単にネジ溝が作成できます。色々便利な機能もありますが、今回はオネジ・メネジタップの機能(下のアイコン)のみ紹介します。なお、オレンジのアイコンが一般ネジ(メトリックネジ)、青色がインチネジのネジタップに対応しています。図より左から、(メネジ用の)ホールタップ切り取り形状
・(オネジ用の)外径タップ切り取り形状
・汎用ネジロッド形状
になっています。前の2つは任意のソリッドにオネジ・メネジ形状に切り取るときに利用し、汎用ネジロッドが多目的に利用できます。一例として、M12のホールタップ形状を作成し、適当なソリッドへメネジを付けてみます。適当なプロジェクトを作成し、[Fasteners]ワークベンチ
に切り替え、ホールタップ切り取り形状
のアイコンをクリックします。基本形状を呼び出しただけだと、プレーンな円柱が表示されるだけで、そのままではネジ形状は未設定になっている状態です。では、以下の手順で目的のネジ形状を設定してみましょう。まず[コンボビュー]
から未設定のネジタップオブジェクトを選択し、[プロパティ] > [データ]
を表示します。ここにネジのプロパティ一覧があるので、目的のネジのパラメータを色々と設定できます。とりあえず今回はM12ネジにするだけですので、[diameter]
のところをM12に変えて、設定し終わったら、[thread]
をtrueに変えます。すると、ネジ形状の計算が開始され、暫く待つと、目的のネジ形状がソリッドとして現れます。あとは[Part]ワークベンチ
などに移り、メネジを付けたいオブジェクトのネジ穴を加工したい位置に、先程のネジ形状オブジェクトを移動し、コンボビュー上で、ネジ穴を付けたいソリッド > ネジ穴形状オブジェクト
の順番にオブジェクトを選択してから、ツールメニューの[Cutout]
ツールを実行するとM12のメネジを加工することが出来ます。というわけで、規格ネジの形状なら大した苦労も無く作れてしまう「Fasteners」エクステンションの簡単な使い道を紹介してみました。Fastenersで使えるネジもだいたい同じようにネジ形状パラメータを設定して、Thread
を有効にすることで形状計算後にネジオブジェクトとして使えるようになりますので、色々とお手元のFreeCADで試されてみてください。