【FreeCADワンポイント講座】外部提供のSTLモデルからFreeCADモデルに綺麗にインポートするやり方


2022/06/12

フリーで公開・提供されている3Dプリンター用のモデルはSTLフォーマットが主流ですが、そのまま印刷出力するとちょっとだけ寸法合わない場合に、自前のCADで修正したい時があります。

FreeCADにおいて、STLは
「メッシュ」としてインポート処理されますので、そのままではモデルに修正操作を加えることができません。つまり、FreeCADでいうところの「ソリッド」へ正しく変換する必要があります。

ということでこの記事では、簡単にSTLファイルから読み込んだメッシュから、編集可能なソリッドまで変換する手順をまとめてみます。


STLモデルからFreeCADソリッドに変換する

まずはFreeCADプロジェクトを新規作成し、メニューより[ファイル] > [インポート]より適当にネットから頂いてきたSTLファイルを読み込んでみましょう。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

このままでは、「メッシュ」としてFreeCADで認識されています。

ひとまず単純にこのメッシュをソリッドへ変換します。

[Part]ワークベンチに切り替え、コンボビューでソリッド化したいメッシュを選択して、メニューから[部品] > [メッシュから形状を作成]をクリックします。

なお
[縫い合わせのトレランス]は既定値の0.1でOKボタンを押すと以下のようなソリッドに仕上がります。

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細部を見てみると分かるように、
「メッシュから形状を作成」ツールは、単純なアルゴリズムからモデルの各ノードから隣接する3点で三角面を作成し、それを「縫い合わせ」ただけのソリッドを生成します。

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この三角面を貼り合わせただけのFreeCADソリッドでは、以降のCADモデル編集にはあまり適したものではありません。

ではどのようにしてSTLからインポートしたメッシュを、最適化したソリッドへと復元していくのか考えてみます。


一体化したメッシュをコンポーネントに分割する

フリーとして公開されているSTLファイルには、そのまま複数の部品が印刷出力できるように、部品が固められて提供されている場合があります。

FreeCADでメッシュからソリッドに変換する際に、空間的に閉じていないままのシェルや面があると処理エラーが発生することがあるので、複数の部品がまとめられたSTLモデルからは、事前に
コンポーネントとして部品分けしておく必要があります。

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複数の部品からなるSTLモデルをインポートしておき、
[Mesh Design]ワークベンチに切り替えます。

一体化したメッシュを選んでおき、メニューから
[メッシュ] > [Split by components]をクリックすると、自動で部品(コンポーネント)を判別し、個々の独立したメッシュに分けてくれます。


シェルを高精度化する

先程の説明で、「メッシュから形状を作成」ツールをメッシュに適用しただけだと、メッシュを単純にソリッド化したものになると述べました。

ここからこのソリッドをFreeCADソリッドモデルに適したかたちに復元するためには、Partワークベンチの別ツールである
「シェイプビルダー」ツールを利用します。

[部品] > [シェイプビルダー]をクリックします。

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するとコンボビューのタスクに
シェイプ作成のツールボックスが開くので、[シェルからソリッドへ]を選択し、[形状を高精度化]にもチェックを入れておきます。

シェイプビルダーからシェル全体を選択する場合、同じ図形(エッジや面など)を2回選択すると、その図形に接続された全ての図形が自動で選ばれます。

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後は、高精度化したいシェルとして、先程「メッシュから形状を作成」ツールで荒く作っておいたソリッドの面を全て指定してから
[作成]ボタンで決定します。

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このツールを実行すると、メッシュに存在していた余計な三角要素を可能な限り除去して、最適な面に修正してくれます。

見てのように、元の提供されたSTLファイルによっては、FreeCADでは復元・最適化不可能なメッシュ形状がそのまま除去しきれないときもあります。

これは提供元がCADからSTLへエクスポートしたときのスライサーソフトの設定にも因るので、元のメッシュの品質が悪いときにはエッジなどからスケッチなどに落とし込んで、そこからソリッド化するなど工夫してみると良いかも知れません。


その他〜STLからソリッドに変換するプラグインを使う

上記まででは、標準のワークベンチである、PartとMesh Designを使ってメッシュをソリッド化しました。

別解として、外部のプラグインワークベンチを使うと、先程の作業が一発で可能になります(ソリッド化の結果は同じ)。

ここでは概要だけに留めますが、1つ目は
「FreeCAD 3D Printing Tools」ワークベンチで、メッシュからソリッドへ変換するツールがあります。

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参考|FreeCAD 3D Printing Tools

もう一つは、メッシュに直接細かい修正を加えることのできる
「MeshRemodel」ワークベンチにも同様の機能があります。

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参考|MeshRemodel

記事を書いた人

記事の担当:taconocat

ナンデモ系エンジニア

電子工作を身近に知っていただけるように、材料調達からDIYのハウツーまで気になったところをできるだけ細かく記事にしてブログ配信してます。