【FreeCAD初心者ガイド】外部提供のSTLモデルからFreeCADモデルに綺麗にインポートするやり方
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2022/06/12
2022/08/19
フリーで公開・提供されている3Dプリンター用のモデルはSTLフォーマットが主流ですが、そのまま印刷出力するとちょっとだけ寸法合わない場合に、自前のCADで修正したい時があります。
FreeCADにおいて、STLは
ということでこの記事では、簡単にSTLファイルから読み込んだメッシュから、編集可能なソリッドまで変換する手順をまとめてみます。
STLモデルからFreeCADソリッドに変換する
まずはFreeCADプロジェクトを新規作成し、メニューより
[ファイル] > [インポート]

このままでは、「メッシュ」としてFreeCADで認識されています。
ひとまず単純にこのメッシュをソリッドへ変換します。
[Part]ワークベンチ
[部品] > [メッシュから形状を作成]
なお
[縫い合わせのトレランス]

細部を見てみると分かるように、
「メッシュから形状を作成」ツール

この三角面を貼り合わせただけのFreeCADソリッドでは、以降のCADモデル編集にはあまり適したものではありません。
ではどのようにしてSTLからインポートしたメッシュを、最適化したソリッドへと復元していくのか考えてみます。
一体化したメッシュをコンポーネントに分割する
フリーとして公開されているSTLファイルには、そのまま複数の部品が印刷出力できるように、部品が固められて提供されている場合があります。
FreeCADでメッシュからソリッドに変換する際に、空間的に閉じていないままのシェルや面があると処理エラーが発生することがあるので、複数の部品がまとめられたSTLモデルからは、事前に
コンポーネント

複数の部品からなるSTLモデルをインポートしておき、
[Mesh Design]ワークベンチ
一体化したメッシュを選んでおき、メニューから
[メッシュ] > [Split by components]
シェルを高精度化する
先程の説明で、
「メッシュから形状を作成」ツール
ここからこのソリッドをFreeCADソリッドモデルに適したかたちに復元するためには、Partワークベンチの別ツールである
[部品] > [シェイプビルダー]

するとコンボビューのタスクに
シェイプ作成
[シェルからソリッドへ]
[形状を高精度化]
シェイプビルダーからシェル全体を選択する場合、同じ図形(エッジや面など)を2回選択すると、その図形に接続された全ての図形が自動で選ばれます。

後は、高精度化したいシェルとして、先程「メッシュから形状を作成」ツールで荒く作っておいたソリッドの面を全て指定してから
[作成]

このツールを実行すると、メッシュに存在していた余計な三角要素を可能な限り除去して、最適な面に修正してくれます。
見てのように、元の提供されたSTLファイルによっては、FreeCADでは復元・最適化不可能なメッシュ形状がそのまま除去しきれないときもあります。
これは提供元がCADからSTLへエクスポートしたときのスライサーソフトの設定にも因るので、元のメッシュの品質が悪いときにはエッジなどからスケッチなどに落とし込んで、そこからソリッド化するなど工夫してみると良いかも知れません。
その他〜STLからソリッドに変換するプラグインを使う
上記まででは、標準のワークベンチである、PartとMesh Designを使ってメッシュをソリッド化しました。
別解として、外部のプラグインワークベンチを使うと、先程の作業が一発で可能になります(ソリッド化の結果は同じ)。
ここでは概要だけに留めますが、1つ目は

もう一つは、メッシュに直接細かい修正を加えることのできる
