【LTspice入門】LTspiceでマイコンのPWM波形発生モデルを作成・シミュレートする方法


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2021/10/19
【LTspice入門】LTspiceでマイコンのPWM波形発生モデルを作成・シミュレートする方法
【LTspice入門】ローパスフィルタでPWM波形を平滑化して定電圧(降圧)を取り出す回路の色々
蛸壺の中の工作室|LTspiceでマイコンのPWM波形発生モデルを作成・シミュレートする方法

Spiceモデルは基本的にアナログ回路をシミュレートするのが目的であり、マイコンなどのプログラマブルなデジタルデバイスを柔軟に扱うことは困難です。

ただしマイコンへの入出力信号をアナログ擬似要素に置き換えて、マイコンを模式的に再現する程度の回路ならばシミュレーションとして利用できる場合があります。

今回は、LTspice上でマイコンに見立てた自作コンポーネントから擬似的なPWM波形を発生させるための方法を色々と考察していこうと思います。


電子回路シミュレータ LTspice XVII 「基本操作・回路作成編」

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電子回路シミュレータ LTspice XVII 「基本操作・回路作成編」

あくまでもホビーユースでLTspiceを使う

マイコンのシミュレーションモデルといっても、一つの石でPWM・UART・I2C・SPIなど様々な機能を持った出力が複数存在するため、マイコンの機能をまるまる全部再現するようなモデルを作るのは困難です。

そこで、マイコンのSPICEモデル化に当たっては自分の欲しい出力信号だけを必要最小限にコンパクトした擬似構造を利用します。

例えばマイクロチップ社の
SPICEモデルのデータベースではAVRマイコン(とPICマイコン)のオペアンプ部だけを切り出した擬似モデルを提供されています。

マイコンのSPICEモデルをメーカーから提供されるのは珍しいケースです。

また擬似モデルが公開されていとはいえ、あくまで参考程度のものです。

よりプロダクトで利用できるほどの精度を求めようとするとメーカーの推奨する専用ICシミュレータなどが必要になります。

SPICEモデルがメーカーから提供されているからといっても、ある程度ホビーレベルであると割り切ってシミュレートか結果は妥協しないといけません。

使えるかどうかはSPICEアプリケーション利用者の創意工夫次第といったところでしょう。

そう都合よくちょうど欲しかったマイコンのSPICEモデルを第三者が公開されているというのも稀ですので、早い話、
マイコンモデルは自作すべし!ということを念頭に置いておきましょう。

とりあえずモデルの作成さえ頑張ればマイコンをLTspiceでも実用性を追求することは不可能ではないと思います。

SPICEでマイコンをPWM波形をシミュレートする意義

当然のことながらマイコンのモデルは単純なディスクリート部品のモデルより格段複雑な構造を持っています。

逆に考えると、SPICEユーザーにとっては格好のサブサーキットモデルの学習の題材になります。

モデルの作り方を理解しておけば、より複雑なコンポーネントをカスタマイズする際の足がかりとなるはずです。

SPICEソフトを使ってこれから回路設計をガッツリ勉強しようという動機がなければ、無理にマイコン用のコンポーネントモデルを作り込む必要はないのかも知れません。


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簡単なマイコンモデルの作成〜シミュレーションまで

まずはPWM擬似波形を発生させる自作サブサーキットモデルを作成するところから始めて、簡単な回路でシミュレーションしてみましょう。

マイコンの出力はプロダクトによって仕様は様々で、PWM波に対応したポートや周波数も色々と有りますが、今回は1つの出力ピンに絞ったモデルを構造化してみます。

自作サブサーキットモデルの作成手順の概要に関しては以下の記事にまとめましたので詳細はそちらをご覧ください。

合同会社タコスキングダム|タコツボの中の工作室
【LTspice入門】自作サブサーキットモデルで回路シミュレーションに組み込む

LTspiceの自作コンポーネント作りのためのサブサーキットの自作方法を実例を踏まえながら考えます。

以降で作成するシンボルファイル(
pwm1.asy)とサブサーキットモデルファイル(pwm1.subckt)はLTspiceのアプリケーションフォルダで以下のように配置します。

            $ tree -L 3
.
└ LTspiceXVII
  └─ lib
      ├─ sub
      │   └─ pwm-test
      │      └── pwm1.subckt
      └─ sym
          └─ pwm-test
              └── pwm1.asy
        

シンボルの作成

マイコンに見立てたのシンボルデータから作成します。

一からシンボルを描いても良いですが、今回は
lib/sym/Miscフォルダの中に登録されている汎用IC用のDIP8をそのままコピーして利用します。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

コピーしたDIP8.asyの中身をテキストエディタなどで以下のように編集して、
pwm1.asyとします。

            Version 4
SymbolType CELL
LINE Normal -20 -128 -20 -112
LINE Normal 20 -128 20 -112
LINE Normal -8 -100 8 -100
RECTANGLE Normal -112 -128 112 128
ARC Normal -20 -124 4 -100 -20 -112 -8 -100
ARC Normal -4 -124 20 -100 8 -100 20 -112
WINDOW 0 0 -144 Center 2
WINDOW 3 -1 151 Center 2
SYMATTR Prefix X
SYMATTR Value MY_PWM_TEST
SYMATTR ModelFile pwm-test/pwm1.subckt
SYMATTR Description Generic MicroController for PWM wave generator.
PIN -112 -96 LEFT 8
PINATTR PinName VCC
PINATTR SpiceOrder 1
PIN -112 -32 LEFT 8
PINATTR PinName 2
PINATTR SpiceOrder 2
PIN -112 32 LEFT 8
PINATTR PinName 3
PINATTR SpiceOrder 3
PIN -112 96 LEFT 8
PINATTR PinName PWM
PINATTR SpiceOrder 4
PIN 112 96 RIGHT 8
PINATTR PinName 5
PINATTR SpiceOrder 5
PIN 112 32 RIGHT 8
PINATTR PinName 6
PINATTR SpiceOrder 6
PIN 112 -32 RIGHT 8
PINATTR PinName 7
PINATTR SpiceOrder 7
PIN 112 -96 RIGHT 8
PINATTR PinName GND
PINATTR SpiceOrder 8
        
なおDIP8マイコンのつもりとは言え、今回やってることは矩形波の電圧源ですので、入力電源電圧(1)とコモン(8)を接続する入力側のピンと、PWM(4)を出力する出力側のピンの3つの端子しか使いません。

            VCC (1)
PWM (4)
GND (8)
        
ピンアサインメントは任意ですので、自由に変更しても結構です。

サブサーキットモデルの作成

先程のシンボルに対して、以下のサブサーキットモデル
pwm1.subcktを割り当てます。

            ** Pin Assignment Ordering
* VCC (1)
* PWM (4)
* GND (8)
.SUBCKT MY_PWM_TEST 1 2 3 4 5 6 7 8
** Parameters for PWM shape
* .params freq=500
* .params duty=0.3
B1 4 8 V=V(1) * if(time*freq - int(time*freq) + 0.5 - duty, 0, 1)
.ENDS
        
波形の周波数としてfreq、デューティー比としてdutyの二つの変数を利用します。

ビヘイビア電源による矩形波の作り方に関しては、以前既に議論していましたので、以下の記事を参考にしてください。

合同会社タコスキングダム|タコツボの中の工作室
【LTspice入門】電源(V/Bシンボル)を使って自作コンポネントを作成する方法

VシンボルとBシンボルをベースに「カスタム電圧源」の定義の方法を説明します。

回路シミュレーション

ではPWMが出ているか簡単なシミュレーションを行います。

サーキットファイルを新規作成し、回路エディタで登録済みの
pwm1.asyをコンポーネントとして呼び出します。

例えば、
電源電圧VCC=3.3[V]、周波数freq=750[Hz]、デューティー比duty=0.3とした時のPWM波形を発生したい場合、

            .param freq=750
.param duty=0.3
.tran 10m
        
という測定スクリプトを追加し、PWM出力ピン(4)の位置にプローブを追加します。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

これで模擬的にマイコンからPWM信号を発信できるようになると思います。


電子回路シミュレータ LTspice XVII 「基本操作・回路作成編」

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電子回路シミュレータ LTspice XVII 「基本操作・回路作成編」

まとめ

なんだかんだでLTspiceに回路シミュレーション精度を求めるのは結構厳しいのかも知れません。

利用者の工夫と実地のパラメータ補正次第では使えないこともない、程度に思っておかれたほうが良いとおもいます。

商用利用であれば有償のSPICEソフトを使って専用のライブラリからマイコンモデルをロードした方が理想的であるのは間違いないのでしょう。

個人の趣味レベルでマイコンなどを使った電子工作程度あれば、擬似的に生成したPWM波形を使った回路シミュレーションの精度も十分じゃないかな、と自己満足するにとどめておきましょう。

参考サイト

SPICE Models | Microchip

Why are microchip spice models not simulating in LTspice? | Quora

ここが分かると面白くなる!エレクトロニクスの豆知識 第2回:はじめてのモータドライバ

LTspiceでI2C,UART,SPI等のシミュレーションをしてみた_モデル準備編


電子回路シミュレータ LTspice XVII 「基本操作・回路作成編」

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電子回路シミュレータ LTspice XVII 「基本操作・回路作成編」

付録 〜 オペアンプ出力機能付きのマイコンのシミュレーション

主題のPWM波形の生成とは少し話題が逸れますが、ゲートドライバ制御むけのオペアンプ出力IC付きのマイコンなどのような特殊用途の一部プロダクトは、メーカーからSPICEモデルが提供されている場合があります。

おそらく提供されているとは言っても、特殊な機能を持つピンだけをモデル化したものに限られます。例えばオペアンプ出力機能などです。

オペアンプのモデル化は自力で再現させるのはかなり上級者向けで骨が折れます。

大抵の場合、マイコンの特殊ピンの機能はメーカーがSPICEモデルを提供しているので、そちらを利用することになります。

間違って
「なんだ、このマイコンのSPICEモデルはメーカーのダウンロードページから拾えるじゃん」とモデルの内容を見ずに安易に使うと、後々何だコレ...となってしまうので、SPICEモデルの中身の精査が必要になるでしょう。

SPICEモデルのダウンロード

どんな感じにSPICEモデルが提供されているのか、ここではMicrochip社製のマイコン製品を一例として取り上げてみます。(他のメーカーでもモデルを提供さえしてあれば同様の操作で回路モデルへの取り込みは可能と思います。)

まずは
メーカーのダウンロードサイトよりSPICEモデルを取得しましょう。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

ここでは著者の好みの問題で、
AVRのライブラリ詰め合わせをダウンロードしてみます。

なお
AVR DBのGithubレポジトリからでも同様にモデルを入手できます。

なお、
AVR DBは8ビットのAVRマイコンです。

ファイルをダウンロードしたら、このファイルを解凍し、中身のテキストファイルをエディタで開くと以下のような内容になっていると思います。

            .SUBCKT Opamp_AVR_DB 1 2 3 4 5
*#ASSOC Category="Microcontroller Peripherals" symbol=opamp
*                     | | | | |
*                     | | | | Output
*                     | | | Negative Supply
*                     | | Positive Supply
*                     | Inverting Input
*                     Non-inverting Input
*
*
********************************************************************************
* Software License Agreement                                                   *
*                                                                              *
* The software supplied herewith by Microchip Technology Incorporated (the     *
* 'Company') is intended and supplied to you, the Company's customer, for use  *
* soley and exclusively on Microchip products.                                 *
*                                                                              *
* The software is owned by the Company and/or its supplier, and is protected   *
* under applicable copyright laws. All rights are reserved. Any use in         *
* violation of the foregoing restrictions may subject the user to criminal     *
* sanctions under applicable laws, as well as to civil liability for the       *
* breach of the terms and conditions of this license.                          *
*                                                                              *
* THIS SOFTWARE IS PROVIDED IN AN 'AS IS' CONDITION. NO WARRANTIES, WHETHER    *
* EXPRESS, IMPLIED OR STATUTORY, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, IMPLIED        *
* WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE APPLY TO  *
* THIS SOFTWARE. THE COMPANY SHALL NOT, IN ANY CIRCUMSTANCES, BE LIABLE FOR    *
* SPECIAL, INCIDENTAL OR CONSEQUENTIAL DAMAGES, FOR ANY REASON WHATSOEVER.     *
********************************************************************************
*
* The following op-amps are covered by this model:
*      Opamp_AVR_DB,Opamp_PIC18_Q14,Opamp_PIC18_Q71
*
* Date of model creation: 9-8-2020_2:02:25_PM
* Level of Model Creator: 1P02 / 08-31-20
*
* Revision History:
*      V1.0 - Initial Release - RW - 07/01/20
*      V1.1 - Release - RW - 09/01/20
*      V1.2 - Updates - RW - 09/08/20 
*       
*       
*
* Recommendations:
*      Use PSPICE (or SPICE 2G6; other simulators may require translation)
*      For a quick, effective design, use a combination of: data sheet
*            specs, bench testing, and simulations with this macromodel
*      For high impedance circuits, set GMIN=100F in the .OPTIONS statement
*
* Supported:
*      Typical performance for temperature range (-40 to 125) degrees Celsius
*      DC, AC, Transient, and Noise analyses.
*      Most specs, including: offsets, DC PSRR, DC CMRR, input impedance,
*            open loop gain, voltage ranges, supply current, ... , etc.
*      Temperature effects for Ibias, Iquiescent, Iout short circuit 
*            current, Vsat on both rails, Slew Rate vs. Temp and P.S.
*
* Not Supported:
*      Some Variation in specs vs. Power Supply Voltage
*      Vos distribution, Ib distribution for Monte Carlo
*      Distortion (detailed non-linear behavior)
*      Some Temperature analysis
*      Process variation
*      Behavior outside normal operating region
*
* Known Discrepancies in Model vs. Datasheet:
*
*?@ Start SIMPLIS Encryption $$WC_SIMPLIS_ENCRYPT_TAG$$
*       
*
* Input Stage 
*
C2  1 4 5.00P
C3  2 4 5.00P
R19  1 4 100E12
R20  2 4 100E12
R21  1 2 100E12
C13  1 2 3.00P
V10  3 10 -500M
R10 10 11 69.0K
R11 10 12 69.0K
G10 10 11 10 11 1.44M
G11 10 12 10 12 1.44M
M12 11 14 15 15 NMI 
M14 12 2 15 15 NMI 
I15 15 4 500U
V16 16 4 -300M
GD16 16 1 TABLE { V(16,1) } ((-100,-10.0E-18)(0,0)(1m,1u)(2m,1m)) 
V13 3 13 -300M
GD13 2 13 TABLE { V(2,13) } ((-100,-10.0E-18)(0,0)(1m,1u)(2m,1m)) 
*
* Noise Stage 
*
I20 21 20 1.00
D20 20  0 DN1
D21  0 21 DN1
I22 22 23 1N
R22 22 0  1k
R23  0 23 1k
E12 71 14 VALUE { (0.00) + V(20) * 174M + V(21) * 174M + V(22) * 174M + V(23) * 174M }
I73 0 70 DC 1
R74 0 70 1 TC=30.0U
E75 1 71 VALUE {V(70)-1}
EG1 VIBIASP 0 62 0 1u
GB1 1 0 VIBIASP 0 1
EG2 VIBIASM 0 622 0 1u
GB2 2 0 VIBIASM 0 1
I61 0 62 DC 1uA
VA200 62A 62 DC 0.00
R62 0 62A REXP  5K
I622 0 622 DC 1uA
VA201 622A 622 DC 0.00
R62A 0 622A REXPM  5K
R61 0 61 1 TC=1.50M,-1.76U
G61 3 4 61 0 1
G60 0 61 TABLE { V(3, 4) } ((0, 0)(1.00,920E-18)(1.6,840U)(1.75,858U)(2.00,885U)(2.2,920U)(5.5,980U))
*
* PSRR / CMRR 
*
G57  0 57 VALUE { V(35) * 5.00M + V(118) + V(128) + V(137) } 
G110 0 110 3 0 28.1U
R110 110 0 1G 
GR110 110 0 110 0 1m 
C110 110 0 534N
G111 0 111 110 0 1 
L111 111 112 53.0U
R112 112 0 1G 
GR112 112 0 112 0 1 
G114 0 114 111 0 1 
R114 114 0 1G 
C114 114 0 5.30N
GR114 114 0 114 0 1 
G115 0 115 114 0 1 
L115 115 116 159P
R116 116 0 1G 
GR116 116 0 116 0 1 
G117 0 117 115 0 1 
R117 117 0 1G 
C117 117 0 5.30N
GR117 117 0 117 0 1 
G118 0 118 117 0 1 
L118 118 119 159P
R119 119 0 1G 
GR119 119 0 119 0 1 
G120 0 120 4 0 28.1U
R120 120 0 1G 
GR120 120 0 120 0 1m 
C120 120 0 534N
G121 0 121 120 0 1 
L121 121 122 35.3U
R122 122 0 1G 
GR122 122 0 122 0 1 
G124 0 124 121 0 1 
R124 124 0 1G 
C124 124 0 5.30N
GR124 124 0 124 0 1 
G125 0 125 124 0 1 
L125 125 126 159P
R126 126 0 1G 
GR126 126 0 126 0 1 
G127 0 127 125 0 1 
R127 127 0 1G 
C127 127 0 5.30N
GR127 127 0 127 0 1 
G128 0 128 127 0 1 
L128 128 129 159P
R129 129 0 1G 
GR129 129 0 129 0 1 
G130 0 130 VALUE { ( V(15) ) * 28.1U}
R130 130 0 1G 
GR130 130 0 130 0 1m 
C130 130 0 534N
G131 0 131 130 0 1 
L131 131 132 31.8U
R132 132 0 1G 
GR132 132 0 132 0 1 
G133 0 133 131 0 1 
R133 133 0 1G 
C133 133 0  530N
GR133 133 0 133 0 1 
G134 0 134 133 0 1 
L134 134 135 159P
R135 135 0 1G 
GR135 135 0 135 0 1 
G137 0 137 134 0 1 
R137 137 0 1G 
C137 137 0  159P
GR137 137 0 137 0 1 
*
* OP Amp Output Gain / Response 
*
G30 0 30 TABLE { V(12, 11) } ((-5.5,-16.5)(-0.005,-0.005)(0,0)(0.005,0.005)(5.5,16.5))
R30 30  0 1.00K
G31 0 31 3 4 24.9
I31 0 31 DC 208
R31 31 0 1
E_VDDMAX VDE 0 3 4 1
V_VDD1 31VDD1 0 1.8
V_VDD2 31VDD2 0 5.5
G_ABMII2 0 31B VALUE { V(31)*(LIMIT(((V(31VDD1)-V(VDE))/(V(31VDD1)-V(31VDD2))), 0, 1))}
R_R3 31A 0 1 TC=2.87M, -4.71U
G_ABMII1 0 31A VALUE { V(31)*(LIMIT(((V(VDE)-V(31VDD2))/(V(31VDD1)-V(31VDD2))), 0, 1))}
G_G6 30 31C TABLE { V(30, 31C) } ((-100,-1n)(0,0)(1m,0.1)(101m,190.1))
E_ABM1 31C 0 VALUE { (V(31A) + V(31B)) }
R_R8 31B 0 1 TC=2.18M, -3.59U
G32 32 0 3 4 33.0
I32 32 0 DC 286
R32 32  0 1 
G_ABMII22 32B 0 VALUE { V(32)*(LIMIT(((V(31VDD1)-V(VDE))/(V(31VDD1)-V(31VDD2))), 0, 1))}
R_R23 32A 0 1 TC=1.76M, -6.81U
G_ABMII21 32A 0 VALUE { V(32)*(LIMIT(((V(VDE)-V(31VDD2))/(V(31VDD1)-V(31VDD2))), 0, 1))}
G_G26 32C 30 TABLE { V(30, 32C) } ((-101m,190.1)(-1m,0.1)(0,0)(100,-1n))
E_ABM21 0 32C VALUE { (V(32A) + V(32B)) }
R_R28 32B 0 1 TC=1.24M, -6.78U
G6  0 33 30 0 1m
R6  33 0 1K
G34  0 34 33 0 17.7M
R34  34 0 1K
C34  34 0 534N
G37  0 37 34 0 1m
R37  37 0 1K
C37  37 0 5.30P
G37A 0 37A 37 0 1m
R37A 37A 0 1G
GR37A 37A 0 37A 0 1m
C37A  37A 0 5.30P
G377A 0 377A 37A 0 1m
R377A 377A 0 1G
GR377A 377A 0 377A 0 1m
C377A  377A 0 795E-15
G378A 0 378A 377A 0 1m
R378A 378A 0 1G
GR378A 378A 0 378A 0 1m
C378A  378A 0 795E-15
G38  0 38 378A 0 1m
RR38  39 0 1K
L38  38 39 17.6U
E38  35 0 38 0 1
G35 33 0 TABLE { V(35,3) } ((-1,-1p)(0,0)(40.0,1n))(44.0,1))
G36 33 0 TABLE { V(35,4) } ((-44.0,-1)((-40.0,-1n)(0,0)(1,1p))
*
* Output Impedance / Saturation / Current Limit 
*
R80 50 0 100MEG
VR57 57 96 0
R57X 57 96 1G
F1 0 50 VR57 1
R57 57  0 200
GD55 55 57 TABLE { V(55,57) } ((-0.2m,-250)(-0.1m,-1m)(0,0)(10,1p))
GD56 57 56 TABLE { V(57,56) } ((-0.2m,-250)(-0.1m,-1m)(0,0)(10,1p))
E55 55  0 VALUE { -15.0M + V(3) * 1 + V(51) * -33.0M }
E56 56  0 VALUE { 17.0M + V(4) * 1 + V(52) * -38.4M }
R51 51 0 1k
R52 52 0 1k
GD51 50 51 TABLE { V(50,51) } ((-10,-1n)(0,0)(1m,1m)(2m,1))
GD52 50 52 TABLE { V(50,52) } ((-2m,-1)(-1m,-1m)(0,0)(10,1n))
G51  3  0 VALUE { -500U + V(51) * 1M }
G52  0  4 VALUE { -500U + V(52) * -1M }
GD24A 98 98A TABLE { V(98,98A) } ((-3m,-1000)(-2m,-10)(-1m,-1)(0,0)(1,1n))
GD24B 98 98B TABLE { V(98,98B) } ((-1,-1n)(0,0)(1m,1)(2m,10)(3m,1000))
R24A 0 98A 1 TC=-3.10M,5.01U
R24B 0 98B 1 TC=-1.57M,-2.87U
G71 96 5 99 0 1
G70 0 98 TABLE { V(96,5) } ((-11.0,-7.8M)(-1.00M,-7.72M)(0,0)(1.00M,9.31M)(11.0,9.41M))
E99 99 0 VALUE { V(98) * LIMIT((( V(3) - V(4) ) * 2.39 + -3.30), 0.00, 1E6 ) * LIMIT((( V(3) - V(4) ) * 1.25 + -1.25), 0, 1) }
D3 4 5 DESD
D4 5 3 DESD
* Models
.MODEL NMI NMOS(L=2.00U W=42.0U KP=200U LEVEL=1 )
.MODEL DESD  D   N=1 IS=1.00E-15
.MODEL DN1 D   IS=1P KF=9.5U AF=1
.MODEL REXP  RES TCE=0.00
.MODEL REXPM  RES TCE=0.00
*
*
*
*?@ End SIMPLIS Encryption
*
.ENDS  Opamp_AVR_DB
        
内容の中身を見ると、これはAVRマイコンを模したサブサーキット形式のモデルであることが分かります。

冒頭の部分を抜粋しますと、

            .SUBCKT Opamp_AVR_DB 1 2 3 4 5
*                     | | | | |
*                     | | | | Output
*                     | | | Negative Supply
*                     | | Positive Supply
*                     | Inverting Input
*                     Non-inverting Input
        
このモデルは5端子のモデルで、オペアンプがベースの回路モデルになっていることが分かります。

なおオペアンプの基礎的な特性の話は以前以下のリンク記事で特集しましたので、興味があればご覧ください。

合同会社タコスキングダム|タコツボの中の工作室
【LTspice】基礎的なオペアンプ差動増幅回路のシミュレーション方法

LTspiceで反転増幅回路と差動倍増回路のシミュレーションの基礎を簡単に説明していきます。

またLM358Nを例にした実用的なオペアンプモデルのLTspiceでの利用方法に関しては、以下の記事も参照にしてみてください。

合同会社タコスキングダム|タコツボの中の工作室
【LTspice】サブサーキットファイルでのモデル追加 〜 LM358の場合

実例をとりながらLTspiceにサブサーキットモデルを追加する手順を解説します。