[Windowsユーザー向け] Microchip Studio(旧Atmel Studio)を使ってArduino/AVRマイコンの状態をチェックする
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2021/03/17
今回はMicrochip Studioの補助的な使い方を紹介していきます。
セットアップ(ハードウェアの準備)
引き続き本記事での書き込み装置はAtmel-ICEを使います。

Atmel-ICEとターゲットのAtmega328Pを接続したら、5VDC電源をマイコン側に供給し、Atmel-ICEを(Windows)パソコン側に接続します。
マイコンへの接続確認
早速、Microchip Studioを立ち上げてみましょう
まずはなんでも良いのですが、手っ取り早く新しいプロジェクト(空)を作ります。 Start Pageから
Start > [New Project...]

もっとも単純なプロジェクトとして
GCC C Executable Project

初回はターゲットとするデバイス製品を選択することができます。 例えば今回ではATmega328Pを利用するので、右上の検索ボックスに
328p

空のプロジェクトが作成されたら、まず書き込み装置を設定します。
右上のツールボタン(
金槌のアイコン🔨
Tool
Selected debugger/programmer

書き込みモードは
ISP
次にメニューから
[Tools] > [Device Programming]

書き込み装置は先ほど設定したように以下の通りです。
Tool: Atmel-ICE
Device: ATmega328P
Interface: ISP
内容の確認後に
[Apply]

設定適用後、
Device signature
Target Voltage
[Read]
正しく接続されていた場合、マイコンの内部情報が表示されているはずですが、もし
Target Voltage
フューズビットを確認
マイコンの接続状態中に、左のペインから
Fuses

この
Fuses
例えばとりあえず後で戻せるように、現在のフューズビットを設定を控えるには
Copy to clipboard
BODLEVEL = DISABLED
RSTDISBL = [ ]
DWEN = [ ]
SPIEN = [X]
WDTON = [ ]
EESAVE = [ ]
BOOTSZ = 2048W_3800
BOOTRST = [ ]
CKDIV8 = [X]
CKOUT = [ ]
SUT_CKSEL = INTRCOSC_8MHZ_6CK_14CK_65MS
EXTENDED = 0xFF (valid)
HIGH = 0xD9 (valid)
LOW = 0x62 (valid)
デバイスを探す
Device Selection
この
Device Selection
金槌のアイコン🔨
Device
[Change Device]

データシートのオンラインリンクや、メモリ容量などの簡単な諸元もここで検索することができます。 色々と眺めてみると、開発のヒントも得られます。
内部メモリのクリア
マイコンを工場出荷時の設定に戻したい時があります。
その場合、ツールの
Memories
Device
[Erase Chip]
[Erase now]

たとえば

ブートローダーが居残ったままではAtmel-ICEからのプログラムの上書きが出来なくなってしまうので、この内部メモリのクリアを実行し、ブートローダーを消してしまうと再度プログラムが書き込めるようになります。
ロックビットを確認
ユーザーにプログラムを書き込ませたくなかったり、ブートローダーを起動を防いだりなどを設定させることができるロックビットの設定はツールの
Lock bits

これもバックアップをとりたい場合に
Copy to clipboard
LB = NO_LOCK
BLB0 = NO_LOCK
BLB1 = NO_LOCK
LOCKBIT = 0xFF (valid)
まとめ
今回はAtmel-ICEのようなメーカー正規品の書き込み装置を介して、Microchip Studioをユーティリティツールのように使うやり方を紹介しました。
Windowsのインストールされているパソコンがどうしても必要にはなりますが、普段はavrdudeのようなコマンドからAVRマイコン開発を行っていて、何か意図としないエラーが起こった際のリカバリー・解析ツールとして、Microchip Studioが使えるような状態にはしておくと宜しいかと思います。