【3Dプリンター活用】市販のペール缶を組み合わせてサイクロン集じん装置をDIYする
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2024/11/01

前々から掃除機の前段に噛ます
基本的な着想として、
材料の調達
今回は掃除機のジャバラホース等の接続フィッティング部品は主に3Dプリンターで作成することを目指します。
そもそも接続付品を作成する前に、市販されている各メーカーの集じん機の形状や規格といったものが異なるため、まずはベースとなる集じん機を購入する必要があります。
当然、個人の好みもあるのですが、自称"マキタコレクター"である著者のチョイスで、「
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特に重要な材料なのが、ペール缶です。
本来ならホームセンターで、簡単に入手できると思っていましたが、これはと感じるペール缶製品が中々見つかりませんでした。
通常の使い方と違って、「できるだけ底の深い形状」と「取り外ししやすいバンド」、「ペール缶を接続した際の気密性」などを考慮する必要があります。
ということで、接続バンドありとなしの2つのパターンを選んでネット注文することでできる
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たかがペール缶されどペール缶で、安い中華製品などと妥協せず、信頼性と加工精度を兼ね備える国内メーカー製をチョイスしましょう。
細かいパーツの作成
集じん機の選定、ペール缶の入手が済んだら、サイクロン集じんユニットの作成作業に取り掛ります。
今回、自前で作成したパーツは以下のようなものです。
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まずサイクロン集じんユニットのセパレーター部分ですが、元にした記事ではステンレス製のパンチホールシートをクルッと巻いて作成されています。
完成時の見た目はそちらのほうが良いのですが、ちょうど同じような構造を3Dプリンターで作ったことがあるため、セパレーターの円筒部分は3D印刷で作成しています。
直径3mmのホールパターンの円筒形状を3Dプリンターで出力させると以下のようになります。
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セパレーターの上部と下部も3Dプリンターで当初は印刷しようと思いましたが、外径180mmの円が手持ちの3Dプリンターだとちょっとサイズ的に厳しいと感じたため、木の板から切り出すことにしました。
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セパレーターの上部にあたるリング状の部品には、丸形ネオジム磁石を適当に配置します。
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ネオジム磁石ですが、今回は手持ちで余っていたものを使ったため、若干サイズの小さいものしか用意できず、計8箇所で下穴を開けて、磁石を押し込んで、接着で固定し埋め込んでいます。
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以上、グルーガンを使って接着でセパレーターを組み立てると、以下のような感じです。
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マグネット式にすることで、セパレーターとペール缶との脱着がとても簡単に行えるのはとても良いアイデアかと思います。
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次にダストの排気口を取り付けます。
とりあえず自分で取り決めた寸法で、元の記事を参考に、ボルトの取り付け穴と排気穴を、鉄鋼用ドリルやホールソーで開けていきます。
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排気口部品を取り付けると以下のようになります。
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ペール缶全体でみると、もやは取っ手の部品は要らない気もしますが、とりあえず今は残しておきます。
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ペール缶の外側にダストの吸気口を作成します。
外側の固定用フィッティングを側面に貼り付けて、ケガキで穴の形状を型取りします。
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ドリルで縁を肉抜きしておきます。
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ニッパーで内側を除去します。
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あとはバリをサンダーやハンドリューターなどでヤスリがけして縁を滑らかにします。
吸気パイプが通せれば十分です。
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あとはこの吸気パイプをペール缶の内と外から挟み込む用にボルドネジで固定しています。
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固定すると以下のような見栄えになります。
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少しペール缶と固定フィッティングに隙間があるような気がしますが、試作段階なので気密性の是非が後々評価します。
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セパレーターユニットを入れて、吸気パイプの内側と干渉しないかもチェックし、吸気パイプの押し込み長さを調整します。
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組み立て・動作検証
ではサイクロン集じんユニットを組み立てて、集じん機を接続してみます。
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標準付属の接続ホースを使うため、集じん機とサイクロン集じんユニットを繋ぐホースの長さが無駄に長いため、実際かなりコンダクタンス低下し、吸引力がガクッと落ちてそうな気がします。
とりあえずこの課題は後日対策を考えるとして、今回は吸い込んだダストがちゃんと分離されてペール缶の底に溜まるのかを確認します。
ではおもむろに、部屋のそこら中に飛び散った木材の切り屑などを吸わせて機能を確かめます。
結果だけでいうと、ちゃんとゴミはペール缶の底に溜まっていき、セパレーター内部には大きなゴミはほとんど侵入していないことが見て取れます。
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試作品ですが、サイクロン集じんユニットとは使えそうですので、このまましばらく利用して問題点をあぶり出して行く予定です。
で、使っていて早速1点の問題があり、集じんユニットにキャスターを付けて移動を繰り返していると、吸気パイプの固定が弱いのか、部品の隙間が広がってそこからシューシュー音を立てて空気を吸うようになりました。
これでは気密性が一気に悪くなり、吸引力が激落ちなので、接着材などで隙間を穴埋めして対処します。
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まとめ
以上、自作できる範囲でサイクロン集じんユニットの自分流試作品を作成したときの内容を紹介していきました。
まだ結構改善の余地があるのですが、とりあえず試作一号機としてはこんなところでしょうか。
今後は時間の取れる範囲で、改良点の話を続編としてお伝えできたら良いなと考えているところです。