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2021/05/07
Creality Ender-3 PROの配線周りを分解した際の記録
以前、会社の予備機で購入していた3Dプリンター・Creality Ender-3 PROをだいぶ寝かせてしまっていたのですが、取説にはあまり詳しく書いていない組み立て後の最初のテストプリントの手順をせっかくなのでメモ程度に記事に残しておこうと思います。
Ender-3 【Creality】プラットフォームシート 235*235mm 【TINMORRY】PLA フィラメント ブラック 1.75mm 1Kg 準備編
ここではプリントテスト用のモデルを作成する概要から説明していきます。STLモデルを作る
まずは適当な基本図形を作成して、プリントできるstlファイルとして変換するまでの作業を説明しておきましょう。購入すると3dプリンター付属してくるフィラメントを使って出力テストを試みます。ただ、この同梱されてるフィラメントは量が少ないので、大したものは作れません。最初重さも計ってみてみます。大体ビニール袋込で65g程度はありそうです。余談ですが3dプリンターで簡易の『 Miya デジタルはかり 0.1g~3000g 』のようなデジタル重量計あれば、どのくらいのフィラメントの量を消費したかを把握しやすいので便利です。安価なPLAではあまり消費した重量は気になりませんが、高級な特殊フィラメント素材なんかは消費したフィラメント量から出力にどのくらいの費用がかかるのかを換算できるので、素材コスト管理に使えます。ちなみにこのフィラメントはボビンが無いので無理に引っ張ると折れやすい感じです。使う際にはあまりテンションを掛けない使い方を心がけましょう。ということでテスト用の簡単な図形を作成します。FreeCADで基本図形をフューズしただけのモデルを作成します。サイズも適当ですが4センチ角程度の小さなものにしておきます。仕上がったモデルは以下のように[ファイル] > [エクスポート] > [STL mesh]
でローカルに保存しておきます。ではこのSTLモデルを3dプリントが出来るモデルに高機能フリーのスライスソフト・Curaでスライスしてgcode化しておきます。Curaの使い方は後日また改めて特集しようかと思いますが、今回はSTLをインポートして、デフォルトのPLA出力設定でスライスして使います。スライス後にgcodeファイルができたら、このファイルを付属品のmicroSDメモリに保存しておきましょう。
Ender-3 【Creality】プラットフォームシート 235*235mm 【TINMORRY】PLA フィラメント ブラック 1.75mm 1Kg 起動後からのテストプリント手順
この記事ではEnder3 Proの組み立てセットアップを済ませてからのスタートになります。組み立て自体は同梱してある組み立てマニュアルをみるか、以下の方の記事で組み立ての手順を説明していらっしゃるのでそちらを参考にしてください。ではまずプリント準備を以下で進めていきます。基本動作確認
まずは電源を入れてマニュアルで動くかどうかをプリントする前に確認しておきます。電源を入れると、以下のようなホーム画面が表示されます。電源投入直後は画面中央のx/y/z座標が「?」の表示が点滅してます。このときまだフィラメントヘッダがホーム位置に来ていない可能性があるので、ホーム位置に戻します。手順としてはコントローラーのダイヤル兼ボタンで操作していきます。これを押すとEnter(決定)、ダイヤルを回すと選択が出来ます。以下のように[ホーム画面]でEnter > [Prepare]でEnter > [Auto home]でEnter
にすると、3dプリンターがホームポジションに移動してくれます。ちなみにフィラメントノズルのホームポジションとは以下のように正面から見てベッドの左手前にの位置です。ベッドのど真ん中ではありませんのでご注意ください。ベッドの高さ調整
購入したての場合には、工場出荷状態として、組み立て後のベッドの高さはめいいっぱい下限に下げられているので、ベッドとフィラメントノズルヘッドの間には随分な隙間があると思います。この隙間が3dプリンターの出力完成度を大きく左右するので、プリント前にこの隙間の高さを可能な限り適正量に追い込んでおく必要があります。この調整でよく利用されているのが、適当な紙1枚分の厚みで調整するやり方です。まずはノズルヘッドをホームポジションに戻したら、ステッピングモータにロックがかかっていて手でノズル位置を動かせないので、電源を落とします。電源を落としたくない場合には、[Prepare] > [Disable Steppers]
でロックを解除する方法あります。ステッパーのロックが解除されてノズルが手で動かせるようになったら、ベッドの下の四隅に付いている4つの高さ調整ダイヤルを回しながら、下の図のように紙を一枚使って、ノズルヘッドとベッドの高さを調整していきます。ベッドを上げすぎたら紙を噛んで動かなくなりますので、その状態からダイヤルを少し下げて、紙をシャコシャコ左右にまあまあ動くかな程度になる作業を、ベッドのいろんな位置で繰り返します。また、3dプリンターを正面から見た時に、調整ダイヤルとベッドの上下移動の関係は以下のようになります。調整途中で上げ下げが分からなくなったらこの図を思い出してください。さて、特に購入直後の調整はこの隙間がかなり空いています。隙間の高さを大きく調整する場合には、最初は以下の図のように4つの高さ調整ダイヤルの直上各4箇所であらかたの高さ調整を行うと、その後の他の場所での調整は微調整で済みます。やたらめったら適当な場所で高さ調整していくと、どのダイヤルを上げるのか下げるのか分からなくなる場合、まずは4つのダイヤル直上で調整すると、おおよその水平出しもできるので効率の良い方法です。ベッド上の数カ所でノズルヘッドとの感覚が紙の厚み分に出来たら調整は完了です。再びプリンターの電源を投入し、ホームポジションに戻しておきましょう。フィラメントをセット
次にフィラメントをノズルヘッドの内部に送る作業を行います。下のようにフィラメントセットの際の固定用ツマミを指でグイッと摘んで、フィラメントの固定具が開きますので、穴にフィラメントを通し、ノズルヘッドまで行くように押しこんでいきます。で、この固定用ツマミは個体差もあるかも知れませんが、かなり固いです。下手すると変な方向に指が滑って突き指したり爪が割れたりするかも知れないので、作業中は以下のように指でなくホビー用の簡易クランプ(『 高儀 ホビークイックバークランプ 100mm 2個組 』のような製品)で締め込むと楽にフィラメントを通すことができるのでおすすめです。MicroSDからgcodeファイル選択
では上のパートで作成したgcodeファイルを元にいよいよ3dプリントを行っていきます。本体正面左側のボックスにmicroSDカードの挿入口があります。ここにgcodeを保存したmicroSDカードを直挿しすることで3dプリンター本体にデータを転送することができます。microSDカードを認識したらホーム画面から[Print from TF] > ... > [保存したgcodeファイル]
と辿ることでファイルを読み込むことができます。ファイルは選択するとすぐにプリントがスタートします。プリントがスタートするとあとはひたすら待つだけです。途中、異常が起こってプリントが失敗するかも知れませんので、とりあえずプリンターが見える位置で監視しておきましょう。完成品
今回のテストでの完成品は以下のようになりました。さほど条件を詰めていないCuraのデフォルト設定ですので、糸も引いているし、割と歪んだ表面も確認できるし、PLAで作成する出力精度なのでまぁお察しですが、最初のテストにしてはこんなもんでしょうか。重さを測ってみると、以下のように6.5gとなっています。スライスでシミュレーションして得られた重量とだいたい同じ位の値が出ているようです。
Ender-3 【Creality】プラットフォームシート 235*235mm 【TINMORRY】PLA フィラメント ブラック 1.75mm 1Kg まとめ
今回はCreality Ender 3 Proを題材に初回のプリントを記事としてまとめただけでしたが、プリンター組み立て後からのガイダンスとしての読み物として見ていただけますと幸いです。次回以降ではCuraのセットアップなどもっと突っ込んだ話を特集できたら良いと思っております。参考サイト
2万円の3Dプリンター Ender 3 をレビュー~テストプリントまで~