【FreeCAD初心者ガイド】Linux版FreeCADからOpenSCADを提携させるときの注意点


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2023/10/16
2025/03/26
蛸壺の中の工作室|FreeCADからOpenSCADを提携させるときの注意点

FreeCAD(記事修正時点で安定版v1.0)には標準で
「OpenSCAD」ワークベンチが使えるようになっています。

以前までのこの記事の内容で、「Linux版FreeCAD(v0.20以前)では、OpenSCADをFreeCAD GUIで動作させるための
PyQt5が現状非対応」という趣旨を紹介していました。

無論、MacOS版やWindows版のFreeCADにおいては、OpenSCADワークベンチは問題なく動作します。

このLinuxアプリ特有の問題はしばらくは継続かと思っておりました、後日最初のリリース版となったv1.0で試したところ、あっさりと解決されていることが確認できました。

ということで、訂正の内容を紹介させていただきます。


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FreeCAD v0.21までのOpenSCADワークベンチの注意点

せっかくですので、以前のOpenSCADワークベンチの問題だった部分から書き留めておきます。

結論だけを確認したい方は、次の節へスキップしてもらっても結構です。

OpenSCADワークベンチの動作確認で用いたのは以下のバージョンのFreeCADです。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

なお、現時点でのLinux最新安定版はv1.0になっていますが、Snapを使ったインストールする手順は以下の記事を一読ください。

合同会社タコスキングダム|タコツボの中の工作室
【FreeCAD初心者ガイド】Debian LinuxにFreeCAD(最新安定版)をパッケージインストールする方法

無償の高機能3dモデリングCAD・『FreeCAD』をDebian Linuxにパッケージインストールする方法を解説します。

では話を戻して、FreeCADを立ち上げて、「OpenSCAD」ワークベンチに切り替えてみます。

そして、簡単なモデリングコードを実行してみますと、

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

...残念ながらコンソールから以下の警告で実行が失敗してしまいます。

            It looks like you may be using a Snap version of OpenSCAD. If OpenSCAD execution fails to load the temporary file, use FreeCAD's OpenSCAD Workbench Preferences to change the transfer mechanism.
/snap/freecad/759/usr/bin/openscad: error while loading shared libraries: libQt5Gamepad.so.5: cannot open shared object file: No such file or directory
        
どうやらsnapからインストールしたFreeCADに同梱されているOpenSCAD(/snap/freecad/759/usr/bin/openscad)は、最近のlibQt5Gamepad.so.5というQt5系のライブラリには非対応とのことです。

参考|OpenSCAD snap version throws error "libQt5Gamepad.so.5"

当時はFreeCAD v0.21が最新で、ここに至るまでにFreeCAD自体がQt5に対応したりと割とGUI機能が大きく進化しました。

対して、OpenSCAD自体は検証当時で2年間更新されていないために、FreeCAD内部のライブラリとの齟齬が大きくなったままで現状放置されています。

つまり、このようなエラーに遭遇した場合、解決方法しては、
FreeCAD v0.19以前に戻すというのが唯一できる対処法のようです。


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OpenSCADのインストール

OpenSCAD自体は単独のアプリケーションであり、開発もほぼほぼ完成している状況で、2021年からバージョンの更新は止まってます。

かたや、FreeCADはPythonの進化とともにここに至るまでもさらなる機能の向上が続いており、OpenSCADなしでも現状、パラメトリックモデリングの機能もほぼ困らないものになりました。

おそらく、OpenSCADを使えなくてとても困る人は、これまでに大量のアセットコードを作り込んできた方で、いまさら他のスクリプトベースのCADの乗り換えるのが大変という事情もあるでしょう。

ここではFreeCADとは一旦関係なくなりますが、FreeCADとは切り離して「OpenSCAD」一本でモデリングを行うというのも、選択肢としてなくはないと思います。

各OSのOpenSCADのスタンドアローン版のインストール方法は以下のページに記載されている通りです。

参考|OpenSCAD - Downloads

FreeCADからOpenSCADワークベンチを利用する際には、事前にOpenSCADコマンドが動作するようにLinuxへインストールしておく必要があります。

ここではDebianで試しますが、

            $ sudo apt install openscad -y
        
これでパッケージ版のインストールは即時終わります。

一旦、OpenSCAD単体で立ち上がるかをチェックしておきましょう。

            $ openscad
        

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

ちゃんと立ち上がるようならひとまず準備はOKです。


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FreeCAD v1.0でOpenSCADワークベンチを起動させる

さて、ここから本題の「FreeCADとOpenSCADの連携」を確認していきます。

FreeCAD側からの外部のOpenSCADが実行呼び出しすることができます。

FreeCADを立ち上げて、
OpenSCADワークベンチに入り、メニューから[編集] > [設定]へいくと実行可能ファイルの設定をする箇所があります。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

要はここに
実行可能なOpenSCADを設定すればよいのですが、通常の感覚だと、OpenSCADの実行ファイルパスを設定するのだろうと実行ファイルの絶対パスを入力すると...

            FileNotFoundError: [Errno 2] No such file or directory: '/usr/bin/openscad'
        
実行ファイルは存在するのに、ファイルが見つからないというエラーが表示されます。

これはおそらくSnapからインストールしたFreeCADであるため、システムファイルへアクセスするPermissionのためにブロックされているのではと推測します。

ではどうするかというと、
executableであればファイルでなくても、コマンドそのものも受けつけるようなので、ファイルの所在ではなく、実行コマンドを入力してみます。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

設定を適用すると、これまでの問題が嘘だったかのように、OpenSCADワークベンチが動作するようになりました。

合同会社タコスキングダム|蛸壺の中の工作室

めでたし、めでたし。


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まとめ

以上、FreeCAD v0.20〜最新v1.0の「OpenSCADワークベンチ」の注意点をちょいとまとめてみました。

実際、OpenSCADでモデリングしてみたいような形状があると、さっとFreeCAD内のOpenSCADワークベンチからモデリングスクリプトを走らせるだけで、FreeCADソリッドが生成できるのは非常に強力です。

今後は気が向けば、OpenSCADワークベンチを活用したモデリング講座を紹介していく予定です。
記事を書いた人

記事の担当:taconocat

ナンデモ系エンジニア

電子工作を身近に知っていただけるように、材料調達からDIYのハウツーまで気になったところをできるだけ細かく記事にしてブログ配信してます。